こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
Surface Pro Xがすでに発表されていますが、アメリカでは11/5に、日本では2020年1月に発売されます。
Surface Pro XはSnapdragon 8cx系のCPU「Microsoft SQ1」が載っていて、ネットワークに常時接続、電池持ちも優れているというのが大きな特徴です。
ARM版なので「64bitのアプリが動かない」という欠点があるのですが、競合はPCというよりiPad Proなどのタブレットだと思っています。
個人的には非常に注目しているPCで、Microsoftの立ち振る舞いによっては大きく化けるPCになるんじゃないかと感じています。
Surface Pro Xは「PC」だけど「モバイル用のタブレット」に近い感じ!?
Surface Pro XはWindows 10 Homeを搭載していますので、基本的には使い勝手は他のWindows PCと同じです。
しかし、CPUが「Microsoft SQ1」というSnapdragon 8cxベースのARM系。
ARM系の場合、64bitのソフト・アプリを使用することができません。
ここが、Surface Pro XなどARM系Windowsの最大の欠点です。
そのほかの、32bitのソフトやMicrosoftストアでインストールできるアプリはインストールできます。
有名な例だと、Adobe Creative Cloudの最新版はすべて64bitのみなので、1つ古い版しかインストールできないです。
Microsoft Officeなど多くのアプリは32bitでも対応しますが、64bit版への対応が進んでいるアプリの中には32bitのサポートを終了しているものもあります。
アプリが(普通のPCよりは)制限されている代わりに、常時接続や使い勝手を上げている、というコンセプトは、どちらかといえば既存のWindows PCよりiPadやAndroidタブレットなどの、モバイルタブレットの方が近いと思います。
Surface Pro Xの技術仕様の「シナリオ」(コンセプトのようなもの)のフレーズには, 以下の記載があります。
オフィスにいない際の作業と接続、ブラウジング、画面上のスケッチ、Netflix のストリーミングのための究極のモビリティ。
「オフィスにいない際の」とある通り、外での利用を想定されています。
母艦PCというよりは、持ち運び用のポータブルPC・タブレット的な使い方のほうが利用シーンとして合うのでしょう。
つまり、PCという土俵で見るより、タブレットと比較するのがいいのかもしれません。
Surface Pro Xに注目する3つの理由
Surface Pro Xに注目するのには、理由が3つ…
Microsoft Officeはフル機能が使える!
iPadやAndroid版のOffice Mobileは、例えば
・Excelでマクロやピボットテーブルが使えない
・PowerPointなどで線の太さや種類を変更できない(変えられるのは色だけ)
など、地味に痛い機能制限がそこそこあります。
マウスも対応してだいぶPCに近づいたiPadですが、キーボードショートカットが不十分だったり機能制限があったりと、結局使いにくい印象…
iPadでスライドを作るのは、やっぱりKeynoteなどの純正office系アプリのほうがいいのかもしれません。
母艦PCがWindowsだと、Keynoteへ移行するのは厳しいですが…

Surface Pro XはWindows 10 Homeが搭載されたPCですので、Officeの機能はほぼ制限なく使えます。
(Surface Pro X日本版には「Office Home & Business 2019」がプリインストールされるようです)
私はOffice系アプリをゴリゴリ使っているので、タブレットは機動性いまいちなんですよね…
やっぱりOfficeフル機能使えるSurface Pro Xが強いです。
シームレスにLTEを使える!!
Surface Pro Xは「外でもいつでもネット接続できて使える」が肝だと思っています。
LTEのついていない普通のPCでも、スマホのテザリングでネットワーク接続ができます。
ただ、接続操作をしないといけないのが面倒です。
ちなみに、私は…
私はLTEドングルを使っています。ドングルを挿すだけでネットにつながるので、楽です。
ただ、最近のPCはUSB-Cのみ対応の端末も増えているので、アダプタをかませないといけないことも多く…
ちょっと不安ですよね…
ちなみに、Let’s noteやVAIO, ThinkPadなどのPCもLTE搭載を選べます。
もちろんSurface Penも使える!キーボードに収納出来て、なくさない工夫がGood
Surfaceシリーズですから、Surfaceペンももちろん対応。
今までのSurfaceシリーズは本体に磁石でくっつけるだけなので、カバンに入れたときにいつの間にはがれてなくしやすい、ということがあります…
(同じことがiPad ProのApple Pencilでもいえますが…)
今回は、キーボードカバーに収納出来て、収納すれば充電もしてくれるということなので非常にありがたいです。
PCに手書きメモする頻度も、特に外出先での打ち合わせでは多いので、ペンはあるといいですよね。
この3つを満たせるタブレットPCは…
今あげた、特に魅力的な3つの機能である
・Officeにフル機能対応
・LTE搭載でシームレスに接続(かつ英語キーボード)
・ペン入力対応
にすべて対応している製品は、実は結構少ないです。
・ThinkPad X1 Yoga
・HP Elite x2 1013 G3
・Surface Go LTE Advanced
・Surface Pro X
・Lenovo Yoga C630
スペックを求める人はThinkPad X1 Yogaが一番。
最高級のCore i7-10510U/メモリ16GBも積めて、困ることはほぼなさそう。
Yogaスタイル(360度画面が回転できるスタイル)なので、ペンでがっつり描く時も使いやすそう。
HP Elite x2 1013 G3は、Surfaceシリーズと同じ2in1スタイルのタブレットPC。
厚みが若干気になりますが、取り外せるキーボード部分もしっかりとしているので打ち心地はよさそう。
Surface Go LTE Advancedは比較的安めで小さくて取り回しがいいことから、人気です。
廉価モデルなので仕方ないところですが、バッテリー持ちが少ない(LTEで最大8.5時間)のと、画面が小さめでちょっとベゼルが太いのが気になります。
Lenovo Yoga C630はSnapdragon 855を搭載しており、Surface Pro Xと同じくARM版のPC。
ちょっと大きめで重いですが、クラムシェル型でしっかりPC作業をしたい方にはおススメです。
Surface Pro Xは、ベゼルも狭く洗練されてスタイリッシュな雰囲気。
キーボード・Surfaceペンをつけても1.05kgぐらいという軽さも魅力的です。
ペン収納などの持ち運びや充電のしやすさを考慮すると、Surface Pro Xはかなり魅力的に思えてきます。
「64bitが使えない」という制限が運用にどう影響するかが気になるところですが…
意外と使えそうな気がしています。
Surface Pro XとiPad Proを比較してみる…
Surface Pro Xはモバイルに最適化しているので、どちらかというと他のPCよりiPad Proが競合です。
Surface Pro XとiPad Proを比較してみると、こんな感じです。
項目 | Surface Pro X | iPad Pro(12.9インチ) |
---|---|---|
大きさ | 287x208x7.3mm | 280.6×214.9×5.9mm |
重さ | 774g | 633g(LTE版) |
ディスプレイ | 13インチ (3:2,2880×1920) | 12.9インチ (4:3,2732×2048) |
CPU | Microsoft SQ1(Snapdragon 8cxベース) | A12X Bionic |
メモリ | 8GB/16GB | 6GB/8GB(1TB版のみ) |
ストレージ | 128GB(8GB版のみ),256GB, 512GB(16GB版のみ) | 64GB,256GB,512GB,1TB |
LTE | 〇 | 〇(LTE版) |
端子 | USB-Cx2 Surface Connectポートx1 Surfaceキーボードコネクタポート | USB-Cx1 Apple Pencil充電用磁気コネクタ Smart Connecter |
メインカメラ | 10MP | 12MP |
フロントカメラ | 5MP(Windows Hello顔認証対応) | 7MP(Face ID対応) |
バッテリー | ? | 36.71Wh |
駆動時間 | 最大13時間 | 最大9時間 |
画面の縦横比が異なるので、Surface Pro XとiPad Proの大きさに若干の差はありますが、大体同じぐらいの大きさです。
USB-Cポートが2つあるというところではSurface Pro Xのほうが使い勝手いいかも。
一方で、アプリの数は圧倒的にiPad Proのほうが多いと思われます。
2者で得意な分野は変わりますので、使いたい内容をもとに選ぶほうがいいです。
個人的にはPCのOSであるWindowsを搭載しているSurface Pro Xは、細かい作業にはかなり向いていると思います。
実際使ってみないとわからないけど…Surface Pro Xは機動性はかなりよさそう
Surface Pro Xは、外出時の利用に最適化しているようにも思えるぐらい、外出が多い私にとっても魅力的です。
ただし、唯一かつ致命的な欠点は「64bitのソフトが使えないこと」。
思い出すのがSurface RTです。
ただ、当時はPC版のOSもWindows 8。使い勝手は相当悪かったんですよね。
現在はWindows 10で、今回Surface Pro Xに入るのもWindows 10。
OS自体の使い勝手も格段に向上しています。
Windows Storeのアプリが徐々に増えてきたこと、32bitソフトも使えるので生き残りの資産を意外と使えることなど、Surface RTの時ほどは惨状にならないと思いますし惨状にならないことを期待するしかないです。
個人的には結構好印象で迎え入れられそうな気がします。
入手したら、このブログでももちろんレビューをお送りしますよ!

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