こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
TP-Linkから、新型の中継器 RE600X が発売されました。
TP-Linkのルーターは単体でもかなりパワフルですが、それでも家の構造などによっては死角が出ることもあります。
Wi-Fiのエリアを広げて、死角をなくしたい、という方には有用でしょう。
また、中継器には有線LANポートもついており、「Wi-Fiの有線化」をすることで、有線LANを使える機器ではより速度を安定して使うこともできます。
同様の機器は、1年前にRE605Xという中継器が発売されていますが、ほぼスペックは同じで見た目がスリムにアンテナが内蔵され、新しくRE600Xとして発売されました。
アンテナ内蔵により、見た目や速度にどのような違いが出るのか?
今回は RE600X をTP-Link様よりご提供いただきましたので、レビューしてみようと思います。
商品提供:TP-Link JAPAN
Wi-Fi 6対応中継器「TP-Link RE600X」の特徴

それでは、まずWi-Fi 6対応中継器RE600Xの特徴をご紹介します。
Wi-Fi 6デュアルバンド対応で、高速・低遅延な通信が可能

RE600X は、RE605Xと同様、速度の速い5GHz帯と障害物に強い2.4GHz帯の両方で、Wi-Fi 6に対応しています。
より高速で低遅延に、また多数の端末との接続が可能です。
以前のWi-Fi 5と比べ、25%高速なデータスループットを実現します。
Wi-Fi 6対応端末を持っていなくても、下位互換されますので従来のWi-Fi対応機器でも問題なく利用可能です。
メッシュWi-Fi「OneMesh」に対応!!同じ「一つのネットワーク」で家じゅうどこでもネット接続出来る!
TP-Linkのルーターと RE600X を組み合わせることで、メッシュWi-Fiの「OneMesh」を構築することができます。

通常、ルーターと中継器は別のネットワークIDを切り替えて使います。
ルーターのエリアから、外れた中継器のエリアへ移動した場合は、Wi-Fiの設定からネットワークを選択してつなげる必要があります。
「OneMesh」は、TP-Linkの対応ルーターと RE600X をペアで利用することで、同じネットワーク名で利用することができます。
家じゅうどこでも、一つのネットワークを切り替えることなく使えるのは非常に便利です。

TP-Linkには、Deco X20などDecoシリーズという専用メッシュWi-Fiユニットも発売されています。
OneMeshとDecoシリーズは組み合わせて一つのメッシュWi-Fiとして使うことはできません。
Decoシリーズは、より手軽に快適にメッシュWi-Fiを使えるデバイスです。
2.4GHz帯と5GHz帯を切り替えずシームレスに使える「スマートコネクト」機能は、OneMeshの対応ルーターにも搭載されていますが、Decoシリーズはスマートコネクトで最適化されています。
2.4GHz帯・5GHz帯で明確に使用する端末を分けたい場合は、OneMeshの組み合わせのほうが快適に使えます。
また、例えばArcher AX20+ RE600X など、OneMeshで組む方が、価格は安めに使えることができる場合が多いです。
ただし、家が広すぎる場合や中継器を3台以上たくさん使いたい場合は、Decoシリーズのほうが快適に使えるでしょう。
宅内LANがある場合は「ブリッジモード」で、電波の届きにくい部屋も快適に

有線LANポートにLAN配線からのケーブルを接続し、「ブリッジモード」に設定すれば、中継器からWi-Fi 6の電波を送出することが可能です。
親機がArcher AX20など、OneMesh対応ルーターであれば、こちらも同一のSSIDで設定変更することなく接続できます。
我が家は宅内LANが整備できていないので「ブリッジモード」は利用できていないのですが、ルーターからのWi-Fiに死角がある部屋があればかなり便利ですね。
アンテナが内蔵されたRE600X、RE605Xとの違いは?
それでは、 RE600X を RE605X と比較していきましょう。
アンテナが内蔵された分、スリムでコンパクトに

RE600X の本体は、 RE605X のアンテナ部を除いた本体と見比べると、少し大きくなっています。

側面の厚さはだいぶ RE600X のほうが薄くなり、体積としてはたぶんあまり変わらなさそうに感じます。

側面は、左にLAN・右にWPS・リセットボタンと分かれている RE605X とは異なり、 RE600X はLANポートとボタンが1か所にまとまっています。
LANポートのポート数は変わらず1ポートのままです。
なお、LANケーブルなどは付属されていませんので、有線LANを利用したい場合は別途用意しておく必要があります。
速度測定結果。RE600Xのアンテナ内蔵の影響は?
それでは、 RE600X と RE605X をArcher AX73に接続し、それぞれ1台ずつ接続した状態で速度測定をしてみました。

1階のキッチン脇にArcher AX73を設置し、2階の「居室」と書いている部屋の一番窓際にあるコンセントに RE600X や RE605X を挿して測定します。
測定したスマホはWi-Fi 6対応のXperia PROで、中継器から1m離れた場所で測定しています。
速度測定結果は以下の通りです。

RE600X は、やはりアンテナが内蔵されている分5GHz帯・2.4GHz帯ともに速度が3割程度下がっています。
5回平均ですので、 RE600X の瞬時値などではRE605Xの平均値同等の値を示すこともありましたが、全体的にはすこし速度が出にくい印象でした。
ただし、下り161Mbpsも出てくれれば、(少なくとも私の用途では)十分利用できます。
Archer AX73などは十分パワフル。有線LANで使いたい場合に「Wi-Fiの有線化」を使うといいかも
Archer AX73 単体での、ほぼ同位置・同タイミングでの測定結果も示していますが、5GHz帯ではやはり中継器より速度が出ます。
Archer AX73 はかなりパワフルなので、環境にもよりますがWi-Fiだけ使うのであれば1台でも十分使える印象です。

RE600X や RE605X は、コンセントの位置に場所が固定されており、比較的速度は安定しやすいと思います。
部屋の奥まった場所にnasneやデスクトップPCなど有線LANを使う端末を使う際には、電波の拾いやすい場所に中継器を置き、そこから有線ケーブルで接続するというのも手かもしれません。
2.4GHz帯は、中継器のほうが速い…
一方、2.4GHz帯を見てみると、 Archer AX73 単体より RE605X ・ RE600X の中継器を使って接続したほうが速かったです。
おそらく、これは自動経路選定やハイスピードモードという機能により、中継器までは5GHz帯・中継器から端末までは2.4GHz帯、のような形でより高速に通信できる仕組みが使えているためだと思います。

スマートデバイスなど、2.4GHz帯しか使えないデバイスもそこそこありますが、2.4GHz帯でも快適に使えるのは便利ですね!
速さをとるか、デザインをとるか…ぜひ一度中継器を使ってみてほしい
TP-LinkのWi-Fi 6 中継器 RE600X は、アンテナが内蔵されインテリアにも比較的溶け込みやすい中継器です。
私は、 RE605X のアンテナが外に出たデザインも好きなのですが、家具・部屋に合わない場合もあるでしょう。
そんな場合には、 RE600X を使うのは便利だと思います。
ただし、 RE600X はアンテナが内蔵している分、速度はすこし出にくくなっています。
(この記事での測定結果は環境により変化する点だけご留意ください)
Archer AX20 などのルーターと組み合わせてOneMeshで使うことで、より快適に使うことができます。
ぜひ、一度中継器を使ってみていただきたいです!
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