こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
auは2020年12月9日、Amazonプライムとのタイアッププラン「データMAX 5G with Amazonプライム」など3プランを発表しました。
これ自体は、プラン数がさらに3プラン増え、5G向けのデータMAXプランは7プランと非常に選択肢が多いのもわかりにくいですが、まだ許せます。
それよりもつらいのは、「auワイド学割」の改定です。
今まで10月下旬から、29歳以下を対象に半年間の割引施策を行っています。
従来のワイド学割も十分わかりにくいんですが、12月11日から「U22」という22歳以下向けの割引が新たに登場します。
この学割が超絶わかりにくいんです。あきらめも肝心なのかも。
当プランは、新規加入受付を終了しています
Amazonプライム付プランが3プラン登場で、5G向け「データMAX」プランは合計7つに
まず、大前提として、Amazonプライム付のプランが発表されています。

いずれも5G向けのみのプランではありますが、
・「データMAX 5G with Amazonプライム」月9,350円(データ無制限/テザリング月60GB)
・「データMAX 5G Netflixパック(P)」月9,650円(データ無制限/テザリング月60GB)
・「データMAX 5G ALLSTARパック(P)」月11,150円(データ無制限/テザリング月80GB)
の3つで、それぞれAmazonプライムや他の指定サービスがバンドルされています。
「データMAX 5G Netflixパック(P)」と「データMAX 5G ALLSTARパック(P)」は、(P)のつかない(Amazonプライムのバンドルされていない)プランが別に存在しています。
あくまでプランは別なので、移行には手続きを取る必要があります。

テレビパックだけはAmazonプライムのないプランしかありません。それ以外の3パックは、Amazonプライム付((P)付)とAmazonプライムなし(無印)があるので、合計7つの料金プランが存在しています。
各料金プランの料金体系は次の通り。

家族割プラスとauスマートプラスに加入でオレンジの欄が最安値になります。
5G契約の場合は、赤枠の価格から、1年後からさらに+1,000円ずつ価格が上がります。
半年間は、一番右の欄の通り、スマホ応援割IIIで割引となります。
データMAXという7つのプランが併存していることが、消費者からするとプラン表を見ても混乱しかしないと思うのですが…
(とくに、Amazonプライム「あり」と「なし」のプランが併存しているところは…)
まあ、いいでしょう。
auワイド学割、U22が非常にわかりにくい理由
それでは、auワイド学割のU22が非常にわかりにくい理由を説明しましょう。
U22のわかりにくいポイント1 : 「割引額がプランによって違う」
まずは、割引額がプランによって異なります。
これはU22だけでなく、U29でも同じことが言えるのですが…
半年間の割引額を並べてみると、以下のとおり。
プラン名 | スマホ応援割III | 学割の割引額 | 6か月間の割引合計 |
---|---|---|---|
データMAX 5G ALLSTARパック (P)を含む | ▲1,500 | ▲1,600 | ▲3,100 |
データMAX 5G/4G LTE テレビパック | ▲1,700 | ▲1,600 | ▲3,300 |
データMAX 5G/4G LTE Netflixパック 5G(P)を含む | ▲1,400 | ▲2,160 | ▲3,560 |
データMAX 5G with Amazonプライム | ▲1,400 | ▲2,160 | ▲3,560 |
データMAX 5G/4G LTE | ▲1,000 | ▲2,560 | ▲3,560 |
6か月の割引額合計で見ると、Netflixパック以下は同じ3,560円の割引額となります。
とはいえ、金額の異なる2つの割引施策が入り乱れているのは非常に難しい。
(たぶん、この割引額に関しては、学割を適用しない方のほうが混乱するかもしれません)
U22のわかりにくいポイント2 : 2GB以下の割引額が通常の1,480円とは異なる
データMAX系プランは、通常の場合、一か月の利用が2GB以下だったら1,480円割引となります。
U22の場合、2GB以下の利用時に割り引かれる金額が異なります。
Amazonプライム「(P)」の入っていない料金プランの場合は以下のとおり。
プラン名 | 通常料金 (定価) | 2GB以下の 料金 | 2GB以下の 割引額 |
---|---|---|---|
データMAX 5G ALLSTARパック | 11,150 | 10,770 | ▲480 |
データMAX 5G/4G LTE テレビパック | 10,350 | 9,970 | ▲480 |
データMAX 5G/4G LTE Netflixパック | 9,650 | 9,230 | ▲420 |
データMAX 5G with Amazonプライム | 9,350 | 9,230 | ▲120 |
データMAX 5G/4G LTE | 8,650 | 8,650 | 0 |
この割引額は学割中のみの適用となります。
学割が終了したら、元の1,480円割引に戻ります。
こんなわかりにくいことするなら、データMAX 5G/4G LTEやソフトバンクのメリハリプランのように「学割は2GB以下の割引なし!」とかしてくれた方がまだわかりやすかった気がします。
U22のわかりにくいポイント3 : (P)付プランは、2GB以下の割引がない
前節であげた各プランは、2GB以下の利用だった場合に一応微々たる割引額がついていますが、
・データMAX 5G Netflixパック(P)
・データMAX 5G ALLSTARパック(P)
の、(P)がついた2プランについては、2GB以下についての割引がないので注意が必要です。
(P)のついていないプランは400円ちょっとの割引がつきますが、(P)のついていないプランは割引なしです。
※データMAX 5G with Amazonプライムに関しては、120円の割引がつきます。
U22での6か月維持費まとめ

表の一番右の欄、青字で書いているのが6か月間の維持費です(黒字が割引額)
最も安いのがデータMAX 5G/4G LTEの900円(2GB以下・以上とも同額)。
プランの定価だけでなく、6か月間の割引額などプランによってまちまちなので、非常にわかりにくい印象を受けます。
NTTドコモやソフトバンクのほうが、プランも少ないですが非常に明瞭。
プランを複雑にした弊害を垣間見たような気がします。
U29 : 29歳以下は以前と同様なのに…

29歳以下の「U29 MAXプラン」については、10月より展開していた学割と同じ割引額となります。
2GB以下の利用については、通常時と同様、Amazonプライムなしのプランではさらに1,480円の割引です。
※U29向けの場合、Amazonプライム付プランの2GB以下の割引額は、(P)付プランは600円程度、with Amazonプライムは900円の割引額となります(その他プランは通常通り1,480円)。
プランの最安値は以下の4プラン。
・データMAX 5G/4G LTE
・データMAX 5G/4G LTE Netflixパック
ともに、2GB以下であれば980円。2GB以上であれば2,460円となります。
これも結構わかりにくいんですが、まだマシな方でしょうか……。
パックごとに割引額が異なるだけでなく、Amazonプライム付かどうかでも価格が変わる…
学割は半年間だけなので、半年間の最安運用価格がわかればいいのでしょうか。
家族割やauスマートバリューなど、適用可否は分かれると思うので、やはり割引額は明瞭にしておいた方がよさそうです。
ただ、auの料金プランは現状、5G向けは7プラン、4G向けは3プランと、非常にプラン数が多く複雑化しています。
しかも、これがauとしての通話・通信の内容ははほぼ変わらず、セットの動画サービスやテザリングの使用量だけが異なるのです。
なのに、バンドルされているサービスによって割引額が変わるというのはどうなのでしょうか。
同じ名称なのに(P)がついているかどうかで変わるのもなかなか複雑です。
個人的には、こんなに複雑なラインナップにするのなら、(P)付プランを新たに設けるのではなく、現状のプランにAmazonプライムを加える形でアップデートしてほしかったですね…
NTTドコモのAmazonプライム施策や、ソフトバンクの以前ウルトラギガモンスター+のカウントフリーサービスも、いちいちサービスを追加するときに別プランにしていたわけではなかったはずです。
個人的には「半年だけの多額の割引」をするぐらいなら、ちょっとでいいから長期間の割引や値下げをしてほしいと思うんですよね。
総務省がモノを言い、ドコモがahamoを発表して新世代型プランに注目が集まる中、auは現行同様の今までのプラン体系と何も変わらないプランを発表してしまったのが炎上につながってしまい、もったいないなぁと思います。
今回は、auの新プラン発表内容から見る、非常にモヤモヤとした複雑怪奇な学割施策についてご紹介しました。
気になる方はau Online Shopなどでチェックしてみてください。


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